MCCE計算が示す、キナーゼ阻害薬は結合時にプロトン化・互変異性状態を変えうる

  • 9種のキナーゼドメインと承認済み阻害薬18種による37の共結晶構造に、多コンフォメーション連続体静電計算(MCCE)を適用した。
  • 結合してもタンパク質の正味電荷はほぼ安定だが、阻害薬の電荷状態は頻繁に増減した。
  • 溶液中でほぼ同程度に存在する2つの互変異性体が、結合により1つに絞られ、数kcal/mol規模のエネルギー差が生じうる。
💡 ポイント

多くのバーチャルスクリーニングは、固定した1つのプロトン化状態を暗黙の前提にしている。承認薬でさえそれがkcal/molの誤差になりうるという。互変異性を起こす複素環を持つ骨格がSARで外れた挙動を示したら、ポケットを疑う前に結合状態の互変異性体を確かめたい。

Kinase Inhibitors can Change Protonation or Tautomeric State upon Binding ↗